ショッキング・ブルー
「悲しき鉄道員」
(1970年10月発売)
 
 
ピンク・フロイド
『狂気/The Dark Side Of The Moon』
TOCP-7652
1a Speak To Me b Breathe In The Air 2 On The Run 3 Time 4 The Great Gig In The Sky 5 Money 6 Us And Them 7 Any Coulour You Like 8Brain Damage 9 Eclipse
結成15周年となるRED WARRIORS。Shakeこと、木暮武彦はレベッカを結成し、85年にRED WARRIORSを結成する。彼は生粋のロックン・ロール・ギタリストである。肩全体でギターを弾くダイナミックなギター・スタイルは特徴的で、日本のロックシーンに多大の影響を与えた。01年9月5日にセルフ・カヴァー・ベスト・アルバム『RE:WORKS』を発表。今回、ミュージシャンズ・ボイス取材の第1回目としてShakeに登場してもらい、音楽との出会いから、レベッカ結成、RED WARRIORS結成やアルバムの話、ギターの話など聞いた。
2001.11.6 徳間ジャパンコミュニケーションズにて取材
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――音楽との出会いはいつ頃ですか?
SHAKE:小学校5年ぐらいだね。サイモン&ガーファンクルの「明日にかける橋」が売れてる頃で、俺が好きになったのは、ショッキング・ブルーの「悲しき鉄道員」だったんだよね。
――ギターを始めるキッカケは?
SHAKE:俺の二つ上のお兄さんみたいな人が、ギター弾くようになって、無理矢理やらされてさ。俺は野球が好きだったんだよね。ギターってキザな感じがして、嫌だなあって思ったね(笑)。でも弾いてみたら楽しかった。それで、歌本みたいな、コードが載ってる本を見て、弾いて歌えるものをやってたね。中3ぐらいになってから、バンドやりたいっていうことになってエレキ・ギターと出会って。
――エレキ・ギターとの出会いは、誰だったんですか?
SHAKE:最初はベンチャーズ。転校して、前の学校の友達がエレキ・ギターを持って遊びに来たんだよ。それで、「パイプライン」とかを弾いているのを見て、ビックリしちゃってね。
――では、ロックとの出会いは?
SHAKE:(レッド・)ツェッペリンの「移民の歌」だね。あれを聴いた時には声にすごく興奮したよ。
――コピーはしなかったんですか?
SHAKE:高校入ってすぐディープ・パープル、ビートルズとかのコピーをしたね。あとチューリップやキャロルもやっていたよ。その後は一年ぐらいはKISS。演奏したい気持ちに一番させるのはディープ・パープルとKISSなんだよね。その後はエアロスミスになってね。エアロスミスなら、シャッフルのリズムがあったり、7thがあったりして、なんか怪しさがあるからね。
――影響を受けたギタリストは誰ですか?
SHAKE:はっきりと衝撃を覚えているのは、デイブ・ギルモア。『狂気』を聴いたとき、とんでもない広いところに連れて行かれた感じがしたね。特に「TIME」のソロ。メロディックでスローなエコーのかかったギターは驚いたね。「THE GREAT GIG IN THE SKY」とかも含めてギターの印象が強いんだよね。
――なんか、意外ですね。もっとロックン・ロールな音楽かと思ってました。
SHAKE:俺にとってのロックン・ロールは、ギターよりも音楽のフィーリングなんだね。 “カーン”とした感じなんだよね。ちょっと喧嘩っぽい、何でも弾き飛ばす感覚だね。
――なるほど。コピーを経て、オリジナル曲となったのはいつ頃ですか?
SHAKE:オリジナルは、二十歳になる頃だね。それまでは漠然としてたよ。ロックが好きだったけど、ギターはヘタクソだったし、周りにもっとうまい奴がいっぱいいてさ。フュージョンがはやってきたりした時代だったけど、俺そういうテクニカルなこと出来なかったからね。それが出来ないと、プロになれないみたいな気がしちゃうじゃない。でも、(セックス・)ピストルズが救いだったけどね。
――そういう風潮があったんですか。
SHAKE:あったね。俺の周りにはあった。高校を出るとき、ほんとは音楽やりたかったけど、「俺は音楽をやるんだ!」という強い確信もなかったね。親に言ったって、「そんなの仕事になるわけない」って言われるし、就職なんて考えられなかったから。じゃあ、大学か専門学校行けばいい、大学は四年間猶予があるから、入れる大学へ行ってね。それで、バイトして、適当にバンドやってさ。で、どんどん壁を感じるようになっちゃってね。ダメなんじゃないかと思ったね。
――それは周りのバンドを見てですか?
SHAKE:うまい人がいっぱいいたしね。だから、キーボードやろうかなって思ったことあるよ。キーボードは人数が少ないし、チャンスがあるんだよなとか思ってさ(笑)。で、ビートルズを聴いたんだよね。そしたら、ジョージ・ハリスンのすごく簡単なギターがあったわけだよ。これはすごくいい音楽だったわけだよね。そこで、「あ、自分で音楽を作ればいいんだ」と思ってね。その当時、オリジナルをやってる人があんまりいなかったんだ。
――コピーが多かったんですか?
SHAKE:うん。みんなコピーはうまいわけでしょ? だから、オリジナルをやってギターを弾けば、それが正しくなるんだと思ってね。そこに、間違いっていうのは存在しないわけだからさ。それで、オリジナルを作り出した。そしたら今までの鬱憤が一気にでてきてね(笑)。